2012/02/25 Sat
僕がオディロン・ルドン(Odilon Redon)という画家を初めて知ったのは、
ハワイのホノルル美術館で、
"Lady of the Flowers"という作品を見た時でした。

ホノルル美術館は意外に見どころが多く、
他にも色んな展示に目を奪われたのですが、
中でもこの作品は別格で、僕にはひときわ輝いて見えたことを、
鮮明に覚えています。

先日、丸の内の三菱一号館美術館で、
「ルドンとその周辺ー夢見る世紀末ー」展をやっていると知り、
しかもミューぽんの対象だったことにも背中を押され、
先日の平日休み、22日に行ってきました。



この印象的な建築、
一度なかに入って見たかったんです。



館内は平日の昼間にも関わらず、
結構混んでいました。

導線が良く練られていたので見やすかったのですが、
小さめの部屋が多かったので、
土日は相当混雑することが想像されます。

東京の美術館は、どうしてこうも人が多いのでしょう。
そんなにアート好きな方が多いのでしょうか。

客層を見ると、明らかに興味の無さそうな人や、
連れとの会話に夢中になっている人もいて、
もちろん美術館の楽しみ方は人それぞれですが、
いつも疑問に思ってしまいます。

肝心の作品は、初期の版画作品が充実していて、
色彩感覚にあふれる後期の作品しか知らなかった僕にとっては、
とても意外で新鮮な体験でした。

『夢のなかで 悲しき上昇』


ここに掲載している作品たちは、
今回の展示で僕が心奪われた5点です。

『天井の芸術』


想像力をぶつけるような、
夢で見た景色をそのまま写しとったような作品群。

それでも不思議と統一感を感じさせるところが、
今もこの画家が愛されている理由でしょうか。

『オルフェウスの死』


長く続いたモノクロームの世界から
色彩あふれる段階に飛翔した後の作品を、
個人的にはもっともっと見たかったです。

『グラン・ブーケ』


この大作『グラン・ブーケ』は、
三菱一号館美術館が新規収蔵したとのことですから、
また観たくなったら、丸の内まで来れば良いのですね!

パステルの特長を目一杯、活かした作品。
「恐らく世界最大のパステル画」なのだそうです。

『眼をとじて』


この『眼をとじて』も、スペースを大胆にとった構図。

柔らかい色彩に、画家の穏やかな心根が投影されているかのような、
優しい優しい、作品でした。

一番の見どころは、
なんといっても『グラン・ブーケ』で、
浮き上がるようなプレゼンテーションの方法からも、
美術館の並々ならぬ気合いと意気込みを感じました。

僕の最も好きな画家であるエゴン・シーレや、
グスタフ・クリムトもそうですが、
19世紀末のアーティストには、
やはり強く惹かれてしまうんですよね。

時代の激動に翻弄された画家たちが、
苦しみもがきつつもあがいてあがいて、
そこに新しいスタイルが生まれる。

退廃のなかにこそ、真の美がある。

芸術とは、本来不健康なものなのではないかと、
そんなことを考えさせられた展示でした。

それにしても、
平日の美術館は最高!

そして贅沢。

楽しかった☆★

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