2012/11/24 Sat
先日伺った吉祥寺の珈琲店・海豚屋(いるかや)さん。

完全予約制で、
予約をしていない場合は、
伺う15分前には必ず電話で連絡を入れないといけません。

携帯電話は店内では見られませんし、
1時間に最低1杯はオーダーしないといけません。

店内はもちろん、店外も撮影禁止なので、
写真はありません。

だから予約の電話をした時も、
ドアを開ける時も、緊張しました。

でもドアを開けたら、
そこには優しいマスターの笑顔があり、
穏やかでゆるやかで、居心地の良い空間がありました。

36gの豆から30cc。

フレンチを突き抜けてイタリアンにまで深く煎られた豆から
ネルでじっくり点てられる珈琲は、
ランブルさん、大坊さん、北山珈琲店など、
正統派の系統。

きっとこうした珈琲は日本でしか飲むことが出来ないから、
僕はこれこそが、日本の正統派だと思うのです。

「エクアドルに大好きな農園がありまして、
でもその豆だけだとどうしても出したい味にはならないので、
モカやマンデリンをブレンドしているんです」

旨い。

作り手の矜持を感じることが出来る珈琲には、
安心して身を任せることが出来ます。



「東京には良い珈琲屋さんがたくさんあります。
そこには多くの常連さんがいて、毎日珈琲を楽しんでいる。
そうした姿を見て、『毎日飲める珈琲ではかなわないな』、
そう素直に思ったんです」

カウンター4席、デミタスとアレンジ珈琲のみという営業スタイル。

それで続けていける、
多くの常連さんに愛されていることの凄さに感嘆した僕に、
マスターが語ってくれました。

「だったら毎日飲めない珈琲、
でも月に1度は飲みたくなるような珈琲を追求してやろうと思って、
今のやり方に踏み切ったんです」

お店も珈琲もマスターの自己表現だとすれば、
当然、それが合う人もいれば合わない人もいます。

色んなお店があっていい。
色んな珈琲があっていい。
色んな考え方があっていい。

そこにPhilosophy(揺るがぬ信念・哲学)があれば、
誰が何と言おうと、格好いいんです。

とても勉強になりました!

美味しい珈琲を、
ご馳走様でした★

2012/11/17 Sat
clover(クローバー)というコーヒーの抽出機械があって、
それは1台11,000ドル(約90万円)して、
日本に8台しかないのだそうです。

スタバの社長がその機械で淹れたコーヒーに感激し、
製造している会社自体を買収した…

BRUTUSの11月号でそんな記事を見たら、
飲んでみたくなりますよね!

ということで、先日そのクローバーが置いてある
スターバックスの銀座マロニエ通り店に行ってきました。



お店の1階奥に、噂のその機械がありました。
これが90万円かぁ…

豆はスターバックス・リザーブという高級豆シリーズで、
丁度その日に種類が入れ替わったのだそうです。

とりあえずパナマのPASO ANCHOをお願いしました。



スタートボタンを押すと、
まず上部中央の丸い部分が下に下がります。

挽いた豆を上部中央の穴に投入すると、
ほぼ同時に蛇口からお湯が出ます。

中で軽くかき混ぜるところもフレンチプレスと同じ。

豆は40gも使うそう。
なんて贅沢!



使う豆によって細かく抽出温度や浸透させる時間を
プログラミングしているそうです。

1分ほど待ったところで、グワグワっと穴がせり上がって来ました。

この光景は新鮮なので、初めて見た僕は、
思わず「おおっ!」と声をあげてしまいました。

この直後に今度はググっとまた穴が下に下がっていき、
同時にコーヒー液がカップに抽出されます。

穴の部分がステンレスの微細なフィルターになっているそうで、
中を真空にして一気にコーヒーの成分を抜き取る仕組みだそうです。



そして抽出後、また穴がせり上がってくると、
てっぺんにカスが残ります。

これを専用のスクレイパーで奥の穴に捨てたら、
布巾で天井を拭き、自動洗浄機能で穴を綺麗にして抽出終了。



トールで頼んだら、
黒い専用の巨大なカップでサーヴされました。

お味は、いわゆるスタバの深く煎りすぎた一杯。

ただ苦味が強調された濃い珈琲といった感じで、
あまり個性が感じられませんでした。

豆を40gも使うなら、ネルドリップで抽出した方が、
きっとまろやかでコクのある味になるのではないでしょうか。

冷ましつつ味の変化も楽しもうと思ったのですが、
冷めてもほとんど味が変わりません。

クローバー自体は、きっと深煎りよりも
酸味や果実味を強調した流行りの浅煎り系、
それこそ例えば渋谷の Fuglen Tokyo のような豆の方が、
面白さや実力を発揮するのではないかと思いました。

仕組みはきっと動画でご覧頂いた方がわかりやすいと思います。



飲み終わる頃には、
しっかり底に微粉が溜まっていました。

次は浅煎りのフルーティーな豆で飲んでみたいです。

スタバで飲めるのかどうかはわかりませんが…
2012/11/11 Sun
今日は彼女を連れて、
三軒茶屋の Cafe Obscura (カフェ・オブスキュラ)に、
初めて伺うことが出来ました。

なかなかこちらの方までは来れないので、
「遂に来れた」という感じでテンションあがります!



外観もオシャレなら内装もさすが!

ソファー席に腰をおろした瞬間、
打ちっぱなしのコンクリートと
木を多めに使った装飾や家具類のバランス加減の絶妙さに、
グッと心を掴まれます。

本棚に置いてある本のチョイスもニクい。

細部ににじみ出るセンスの良さが、
じんわりと心の栄養になるんです。



メニューは、見てすぐに堀口珈琲さん系だと分かる品ぞろえ。

堀口さんの珈琲をサイフォンで頂いたのは初めてかも!

僕は深煎りのCHOCOLATE BLENDを、
彼女はカモミールベースのUTATANEと柚子のシフォンケーキを注文。

丁度お店の向かいが大規模な工事中で、
石油系の臭いがしていたり、
折角の大きな窓から見える景色が工事のフェンスだったりしたのが残念でしたが、
ゆったりのんびり、ほっこり出来ました。

ご馳走様でした☆

Cafe Obscuraコーヒー専門店 / 三軒茶屋駅西太子堂駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0


2012/11/05 Mon
日本橋で珈琲が美味しいと噂の喫茶店、
ぺしゃわーるさんに初めて行ってきました。



日本橋にはよく行くので、
前は何回か通ったことがあったのですが、
気づかなかったなぁ。

地下に降りる階段に漂うタバコと珈琲の入り混じった香りが、
老舗の喫茶店を彷彿とさせます。

「いらっしゃいませ。どうぞ奥の広いテーブルへどうぞ」

カウンターか、カウンターの見える小さな席に座ろうとしたのですが、
お言葉に甘えて奥のテーブルへ。

目の力の強い30歳代と思われる男性が
お1人で切り盛りされていました。

カウンターや店内が見える席に座ったのですが、
ドリップの姿までは見えません。



苦味と後味をアピールされていたケアブレンドをオーダーしたところ、
数分もしないうちに、お水と同時に供されました。

オーダー後にネルドリップされたのではなく、
既に落としていたうちの一杯かと思われます。

ただ、珈琲は一杯分だけを美味しく点てるのは難しく、
4人分くらいを多めの豆で点てるのが最も美味しくなりますから、
そのこと自体に、僕はまったく抵抗はありません。

ネルドリップをされる姿は是非拝見したかったのですが、
それはまた次の機会ですね。

カップはロイヤルコペンハーゲンの美しい一脚。

噂どおりになみなみと注がれた一杯は、
ちんちんの熱さで、猫舌の僕は、
少しく待ってから飲むことになりました。

持ち手が非常に上品で小さく、
珈琲の重さでカップを落としてしまいそうで、
口の方を近づけてすする形になります。

一口、また一口。

しっかり苦味が来て、
スパイシーというかエキゾチックな風味もします。

なかなか個性的なブレンドですね。
ネルドリップ特有の柔らかさはあまり感じません。

とにかく全席喫煙可で雰囲気も良いお店なので、
スーツ姿のビジネスマンがひっきりなしにタバコを吸います。

当世、禁煙のお店が多いなか、
喫煙可のお店は貴重ですから、
「この機会、逃すまじ!」といった気合いすら感じるほどの勢いで、
周りのお客さんが次から次へとタバコに火をつけます。

あまりにも煙くて、
ゆっくり味わうことも叶わぬまま退散と相成りました。

ブレンドのお代わりが300円だったので、
本当はもう一つのブレンドも飲んでみたかったのですが…

噂のぺしゃわーるさんは、
雰囲気は最高に良くて、珈琲は個性的、
少なくとも喫煙者の方にはお勧めできる喫茶店でした。

ぺしゃわーるバー / 日本橋駅東京駅京橋駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0


2012/09/09 Sun
今日は堀口珈琲さんの
ブレンディングセミナーに参加してきました。

まずは堀口俊英さんのブレンドに関する考え方を伺います。

ほんの10数年前までは、
農園単位の良質な豆の安定的な確保が難しかった為に、
今でいうところのシングル・オリジンで豆を売ることが出来ず、
理想的な味をブレンドによって作り出し提供されていたとのこと。

でも今は、スペシャルティコーヒーとして
農園単位の、もっと突き詰めて、畑単位で良い豆が入るようになった。

だからといって、シングル・オリジンだけを売ることは、
言葉は悪いけれども誰にでも出来ることなので、
堀口珈琲ではやらない。

もちろんシングル・オリジンでも販売はするけれど、
メインはブレンド、お店の顔はブレンド、
ただでさえ良い豆を、ブレンドすることで更に良い味にして、
次のステージの理想的な味を追求している、
というお話でした。

美味しい豆同士を、
混ぜて更に美味しくなるなら話は簡単です。

ただそれがそう単純にはいきません。

実際今日の実習でも、
ブラジル、コロンビア、グァテマラ、エチオピアと、
それぞれに美味しい良い珈琲だったのですが、
すべてを1対1でブレンドしてみた時に、
更に美味しくなったかというと、
やはり良さを打ち消し合ってしまったり、
個性が引っ込んでしまったり、
結果としてぼやっとした味になってしまいました。

また、自分が美味しいと思う味と、
他の人が思う味とが違うところも、
悩ましいポイント。

チームごとに理想のブレンドを作る実習でも、
僕はエチオピア主体のブレンドで華やかさを出しつつ、
単一でボディー感がしっかりしていたコロンビアを
補助的にあてがった組み合わせにして、
自分としては美味しく出来たと思ったのですが、
他のメンバーの評価を得ることは出来ませんでした。

大手のロースターやチェーン店に飲み込まれないためには、
お店の個性を打ち出して存在感を示さないと生き残れません。

しかし個性を出しすぎてしまっても、
今度は買って頂ける客層が限定されてしまい、
お店として安定した利益を出すことは難しくなります。

むむぅと悩みつつセミナーを終えてから、
千歳船橋の堀口珈琲本店でエチオピア・コンガのナチュラルと
売りだされたばかりのパパブレンドを購入し、
駅前店で、はなやかブレンドのネルドリップと、
バナココタルトを堪能しました。



相変わらずケーキも美味しい!
唸るしかありません。

バナココタルトは初めて食べたのですが、
絶妙の甘さと食感が素晴らしかったです。

こうしてセミナーに参加し、豆を購入し、
ケーキと珈琲を頂いて帰る。

「(堀口珈琲の)メインのターゲットは富裕層。
でもね、それだけじゃない。
いるんだよ、(お金は無いけど)好きな人が」

という堀口さんの声が、
頭のなかでフラッシュバックします。

でも悔しいけれど、そうなんです、好きなんです。

その分、どんどん吸収してやる!

という気持ちで、
堀口さんの珈琲に美味しく挑んでおります。(笑)

さぁ、明日からまたお仕事。

頑張ってお金を貯めなければ!
2012/09/05 Wed
今日は浅草橋のワイルド珈琲さんに、
彼女と伺ってきました。

「焙煎機について伺いたいのですが」

自ら店頭に立たれていた天坂信治さんにお聞きしたところ、

「あぁ、よろしいですよ。どうぞこちらへ」

と、お目当てのナナハン焙煎機の実物を
見せて下さいました。

大きさは想像していた通り。

「これがメインスイッチでこれが排気で…」

どんどん実際に動かして見せてくれます。

「遠火の強火で900gまでは焼くことが出来ますよ。
実際に焼いてみましょうかね」

と、生豆を投入!

ええっ!予約もなしにフラッと訪れた僕らに、
そこまでして頂けるんですか!?

「どうです?ほとんど煙も出ないでしょう?
匂いはどうしても出ますけど、換気扇を通して頂ければ、
それもほとんど拡散されてしまいますよ」

うん、音も静かで素晴らしい!

15分弱でフルシティーまで焼き上がったケニアを、
挽いて振る舞って下さいました。

「いまは半熱風の方で焼きましたけど、
直火式ですともっとパンチが出ます。
深めの焙煎がお好きでしたら直火式がお勧めですね」

と、天坂さん。

色々と質問攻めにしてしまったのですが、
細かく誠実に答えて頂き、そのうえ珈琲までごちそうになり、
恐縮です。

早くゲットして、自分の珈琲を創りあげたい!

その時にはまた、よろしくお願いします★